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2008/10/02

映画 闇の子供たちの寸評?

 最初にまず言っておきます。
 
 私『闇の子供たち』見てません。

 それを踏まえた上で、一時期議論が巻き起こっていた『心臓移植問題』について書かせていただこうと思います。

 まぁ、どこかの大学教授が言いたい事ほとんど言ってくれているようなので、あまり深くは書きませんが…。

 

 まず、件の『心臓移植』についてですが、日本でも心臓移植の行える病院は7箇所しかないです。

 (東北大・埼玉医大・東大・東京女子医大・大阪大学・国立循環器病センター・九州大の7箇所)

 
 タイで心臓移植が行えるかどうか?という議論ですが、設備と高度な医療スタッフさえ揃えばまず間違いなく可能でしょう。

 ただし、心臓移植が行えるレベルの医師となると、100%間違いなくアメリカ(もしくは欧州)で技術を学んでいる為、実際に闇で心臓移植が非合法に行われているのであれば、施術した人物の特定はかなり容易い事になります。

 しかも『子供への心臓移植』と言われている為、技術的困難さは大人同士の心臓移植の何倍にもなります。
 (子供は神経とか血管が細くて、移植の際の縫合等にかなりの技術的困難が伴う)

 
 それと勘違いしないで欲しいのが、

 『人間の臓器は簡単に外したり交換が可能なブロックのおもちゃではない』

 という事ですね。


 大抵の移植手術には、『移植する臓器の適合性』が問われます。

 骨髄移植なんかで聞いた事もある方も多いであろうHAL抗体も、移植者間の『抗体適合性』を調べてるんです。

 なぜ抗体適合検査が必要かというと、人間の体は『自分以外の異物を攻撃して排除する』という自己免疫組織を持っているためです。

 この抗原抗体反応が起きる可能性を限りなく小さくしないと、超急性拒絶反応(hyperacute rejection 数分から数時間で起きる拒絶反応)や、急性拒絶反応(acute rejection 数日から数週間で発生)を引き起こす、重大な医療ミスに繋がります。

 (人間間で移植手術が行われる場合、白血球の型や、MHCと言われるたんぱく質の形状、インターフェロンの適合性が血液検査と組織検査を用いて調べないと、上にあるような重大な医療ミスに繋がります)

 
 まぁ小難しい医学的な知識は理解しなくてもいいと思いますが、もしも非合法な移植手術が行われているとすれば、可能性として以下が挙げられます。

 1.非合法組織が、相当量の生体データベースを持っている。
  (上述したようなMHCやHLAの大量のデータベースを持っていないと、営利として成り立たない)

 2.仮にそうした大量の生体データベースを保有しているのであれば、国家ぐるみで犯罪が行われている事になり、今まで露見してこなかったのが不思議な話になる。

 
 そこらへんの貧困家庭から子供買って、
 『ドナーが見つかりました→移植』

 って話は1200%おかしな話ですし、仮にあるのであれば『タイへの出入国履歴』を調べればすぐに露見する話なんですよ。

 移植後3ヶ月間は免疫抑制剤との戦いで、患者を動かせませんから。

 ましてや『移植が必要なほどの難病の患者が、日本国内を離れて移植手術先進国でもないタイに何ヶ月も逗留したあげく、日本に戻ってきたら直ってる』 なんて話、国内の医者だって不信がりません?

 細胞が生着しても、一生免疫抑制剤の投与が必要なはずなので、仮に行われているのであれば、絶対にどこかでバレルはずなんですが…。


 最初にも申しあげたとおり、私は映画闇の子供たちをみておりません。

 ですがこういった医学的観点も担保せずに、まるでドキュメンタリーやノンフィクションであるような宣伝の仕方には違和感を覚えます。

 せめて、『これはフィクションですが、こういった事が行われる事のない世の中を目指しましょう』とか言ってくれれば、ここまで批判されることもなかったのかも知れませんが…。

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